住まい:持家:住宅ローン返済の設定
当ソフトでは、金利の変動、繰り上げ返済をも考慮した、住宅ローン返済を試算できます。実際に銀行窓口でシミュレーションしてもらうのと、ほぼ同等のローン返済の計算結果が得られます。
ローンの返済がない場合について
- 住宅ローンを組まずに、一括払いで住宅を購入した場合
- 以前は住宅ローンを返済していたが、今現在は返済し終えている場合
の場合には、この画面で住宅ローン返済について登録する必要はありません。
住宅ローン一覧の画面
当ソフトに登録したある1件の持ち家に対して、設定されたローンの一覧を表示します。
この画面から、住宅ローンの追加、編集、削除を行えます。
1つの持家に、複数の住宅ローンを登録可
一つの持家につき、住宅ローンは4件まで入力できます。
例えば次のようなケース、ご活用いただけます。
- 複数の銀行から、住宅ローンを借りる場合
- 変動金利ローンと固定金利ローンを併用する場合
- 夫婦のそれぞれで、住宅ローンを借りる場合
- 変動金利ローンや10年固定金利ローンなど、金利を返済途中で変化させたい場合は、1つの住宅ローン入力で対応できます。
登録した住宅ローンのそれぞれで、負担する利息額も表示します。
繰上返済を登録した場合には、繰り上げ返済によって利息負担がどれだけ削減されたかも表示します。
住宅ローン返済計画を入力の画面
当初のローン額
ローンを組んだ当時の、借入金額を設定します。
既に返済中のローンの場合も、借りた当初のローン残高を入力して下さい。
なお、下記画面のように、毎月の返済額や返済年数をもとに、当初のローン額を計算することもできます。
ローンの金利
変動金利や10年固定金利ローンなど、段階的に金利が変わる場合には、最大で5段階まで金利を設定できます。
金利は、小数点以下第3位まで入力できます。
毎月の返済金額は当ライフプランソフト側で自動計算します。
住宅ローンの返済期間
住宅ローンの返済期間は、上記画面での返済期間の合計年数として計算します。
例えば下記のように入力した場合、
- 当初5年間は、金利1%
- 次の15年は、金利2%
- 次の10年は、金利3%
当初の返済期間は 5+15+10=30年 として返済額を計算します。
団体信用生命保険の設定
団体信用生命保険に加入するかどうかを選択します。
「加入する」を選択すると、ローン返済中にローン契約者が亡くなった場合にローンが完済されるため、遺族キャッシュフロー表の住宅費には、ローン返済額が計上されなくなります。
遺族キャッシュフロー表では、住宅ローンが完済されたシミュレーションが可能
例えば下記のように、世帯主が生存している時の「キャッシュフロー表(将来の収支予測)」のページでは、住宅ローン返済額以外に、住まいの維持管理費用も加えて、住宅費が年間111万円かかっているとします。
団信加入時の遺族キャッシュフロー表では、住宅ローンの返済は免除されるため、「キャッシュフロー表」よりも住宅費の金額が小さくなります。(下記レポートの記述参照)
このように、住宅ローン返済額のみを減額した金額が、自動的に遺族キャッシュフロー表に反映されます。 また、住宅ローン返済額だけでなく、繰上返済額、繰上返済手数料も、住宅費に反映されないよう計算しています。
各設定項目の違い
加入しない
ローン契約者が死亡しても、遺族がローンを引き続き返済し続けるシミュレーションが実行されます。
加入する
ローン契約者が死亡した場合、必ずローンが完済されるシミュレーションが実行されます。
ローンを組む年月(居住開始年月)や、ローン契約者の死亡年月に関係なく、ローンが完済されるシミュレーションを行いたい場合に、これを選んでください。
加入する(時系列を考慮して判定)
ローン契約者が死亡した場合、「住まいの購入→ローン契約者死亡」の順に年月が設定されていれば、住宅ローンは完済され、遺族キャッシュフロー表にローン返済額は反映されません。
「契約者死亡→住まいの購入」の順に年月が設定されていれば、契約者死亡後に配偶者が住宅を購入するものとして扱うため、遺族キャッシュフロー表にも住宅ローンの返済額が反映されます。
- ローン契約者の死亡時点で、「返済中の状況にある」「団信に加入している」の両方を満たしたローンだけが、ローン返済免除として取り扱います。
したがって、次のケースでは、ローンの返済額が遺族キャッシュフロー表に反映されます。
・団信に加入せず住宅ローンを組む設定の場合
・ローン契約者の死亡後に、団信に加入して住宅ローンを組む設定の場合
団体信用生命保険に「加入する」の設定をしているのに、遺族キャッシュフロー表に住宅ローン返済額が計上される場合の対処法はこちらをご覧ください。
補足
当ソフトでは、ローン契約者の死亡年月は、家計シミュレーション開始年月と同じ年月であるものとして計算されます。
繰上返済の入力
繰上返済の予定がある場合、こちらに入力します。
最終的には、毎月の住宅ローン返済に加えて、ここでの設定通りに繰上返済も行われた時の住宅ローン返済結果がシミュレーションされ、家計分析レポートにも反映されます。
繰上げ返済は、期間短縮型と返済額軽減型の両方に対応しています。
繰上返済による利息軽減額は、画面にも表示されますし、下記のように家計分析レポートにも表示されます。
繰上返済による端数処理について
期間短縮型繰上げ返済を登録した場合、入力した繰上げ返済額よりも若干多めの金額で繰上返済を行ったものとしてシミュレーション(ローン返済計算)が行われます。
これは、繰り上げ返済後の毎月の返済額が同額となるよう、端数処理を行うためです。
返済額軽減型繰上げ返済を登録した場合は、入力した繰上げ返済額で繰り上げ返済を行ったシミュレーション(ローン返済計算)が行われます。
住宅ローン諸費用
住宅ローンの諸費用も設定することができます。
「具体的に金額を設定」を選ぶと、その金額を直接入力できます。
「一般的な目安額を設定」を選んだ場合
これを選んだ場合は、簡易的な計算として、次の金額の合計額を住宅ローン諸費用として計算をします。
- 事務手数料:借入額の2%(最低3万円)
- 保証料:ローン借入100万円あたり、8500円〜21000円
(借入期間が長いほど高く設定) - ローン印紙税:借入額をもとに実際の印紙税額を計算
- 抵当権の登録免許税:ローン借入額の0.1 %
- 司法書士報酬:6万円
画面とレポートに金額は記載
ローン諸費用の金額は、住宅ローン一覧画面と、レポートにも記載されてます。
「一般的な目安額を設定」を選んだ場合は、下記のように、計算結果の金額を確認できます。
過去に住宅ローンを組んでいる持家の登録
例えば、住宅ローンをすでに組んでおり、残りの期間が10年、15年などの場合の入力方法です。
次のいずれかの方法で、ご入力下さい。
購入当時からの状況を登録
ローンを組んだ当時からの状況を登録する、という考え方で入力します。
- 居住開始時期を、購入当時の年月に設定します。
- 住宅ローンの金額入力欄に、ローンを組んだ当時の金額を入力します。
- 住宅ローンの金利と返済期間は、ローンを組んだ当時から現在までの期間は実際の金利と年数を入力します。過去に金利が変動していれば、それも入力します。
現在以後の将来の返済期間においては、想定される金利と返済期間を入力してください。 - 繰上げ返済については、シミュレーション開始年月までの間に繰上げ返済を行っていれば、それを登録します。
将来に繰り上げ返済を予定して入れば、それも入力をします。 - それ以外の項目は、組んだ当時のローンについて、入力していきます。
こうすることで、現在のローン残高、今後のローン返済期限が再現され、それを使ってシミュレーションが行われます。
現在のローン残高からスタートする前提の入力をする
現在のローン残高をもとに、これからの返済計画を登録する、という考え方で入力します。
- 居住開始時期を、シミュレーション開始年月に設定します。
- 住宅ローンの金額入力欄に、シミュレーション開始年月時点での住宅ローン残高を設定します。この金額から返済が始まるとして計算します。
- 住宅ローンの金利と返済期間は、将来の金利と返済期間だけを入力します。すでに返済した時期についての入力は、不要です。
- 住宅ローン控除は「なし」を選択します。
(「あり」にすると、以降10年間の住宅ローン控除が発生してしまい、正しいシミュレーションができません)
こうすることで、シミュレーションの開始年月からの返済シミュレーションを計算することができます。
住宅ローン控除
住宅ローン控除とは、一定の条件を満たした場合、その年の税金(所得税と住民税)を減額できる制度のことです。
住宅ローン控除の有無も、設定することができます。
「あり」に設定すると、住宅ローン控除を適用したうえで、将来の家計シミュレーションを行います。
「なし」に設定すると、住宅ローン控除は適用されず、税金の減額が反映されません。
住宅ローン控除を使えないケースでは、「なし」に設定してください。
住宅ローン控除「あり」の場合の計算結果
住宅ローン控除の控除額の計算方式について のページで詳しく説明しています。
認定長期優良住宅の該当について
認定長期優良住宅に該当する場合は、住宅ローン控除によってより多くの税額が控除される可能性があります。
なお、認定長期優良住宅に該当するかどうか不明な場合は、「該当しない」のほうを選択してください。
住宅ローン返済表
当ライフプランソフトでは、1か月ごとのローン返済状況を表す「住宅ローン返済表」も表示できます。
「住宅ローン返済表の表示」のリンクを押してください。
下記のように1か月ごとに表形式でローン返済額やローン残高を表示します。
この画面の表をコピーしてExcelに貼り付けをすることもできます。
- 1か月ごとに細かく残高や返済状況を把握できるソフトは、ほかにほとんど存在しません。
細かい観点で返済プランを練る場合にご利用いただけます。
返済額の内訳として、繰上返済や一括返済の金額も表示します。
【シミュレーションのポイント】
住まいの基本情報の画面で設定した居住終了年月になっても住宅ローンの返済残高がある場合は、この居住終了年月において残額を一括返済するものとして取り扱います。
この一括返済は、家計分析レポート・キャッシュフロー表にも反映されます。
住宅ローンの返済の様子がわかるグラフ
住まいの情報一覧画面では、各持家ごとのローン返済額と、ローン残高の金額をグラフ表示しています。
これは、レポートに表示されている内容と同じものとなります。
家計分析レポートに記載される住宅ローン情報
こちらのページでご確認いただけます。
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